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【実話】移民の国アメリカ社会の裏側、実話を映画化「ブラックスキャンダル」

ブラックスキャンダル
映画/ドラマ
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ブラックスキャンダル

ブラックスキャンダル
ブラックスキャンダル

実在する人物、アイリッシュ・マフィアのボスがのし上がって行くストーリーを描いた映画。その実在する人物と回りで起こった出来事を追ってみた。

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対照的なセカイで頂点に立ったバルジャー兄弟

ボストンに、2つの対象的な世界で頂点に立った兄弟がいた。それが、この映画の主人公である「ジェームス・ホワイティ・バルジャー」と「ウィリアム・ビリー・バルジャー」である。

バルジャー兄弟の生まれ

バルジャー兄弟は、ボストンのローチェスターで、アイリッシュ系移民の両親のもとに生まれ、その後サウスボストンに移り住む。 1929年に生まれたホワイティが初めて逮捕されたのは、14歳の時である。それと対照的に弟のビリー(1934年生まれ)は、ボストン大学のハイスクール卒業前に、ボストン大学の法科資格を取るほど優秀であり、1960年にマサチューセッツ州議員に当選する。そして、1979年にはマサチューセッツ上院議会の議長を務めた。 ホワイティーは、1956年銀行強盗で連邦有罪判決を受け、1959年アルカトラズ刑務所に収監される。CIAの向精神薬の投薬実験に志願し、刑期は短縮され、4年で刑期を終える。

バルジャー兄弟頂点へ

1965年出所したホワイティーは、ボストンのサウシーで、アイリッシュ系の仲間を集め「ウィンターヒルギャング」を結成する。「ウィンターヒルギャング」は、アイリッシュ系の「チャールズタウン・モブ」やイタリア系マフィアの「パトリアルカ一家」と対立していた。 1975年、ホワイティーはマフィア「パトリアルカ一家」根絶のためのFBIの情報提供者となる。ホワイティーはその立場を上手く使い、敵対勢力を廃業させたり、時には殺人まで犯したとのこと。

ビリーも権力を行使させていた。 1988年州知事であったマイケル・デュカキスが大統領候補に出馬した際、ビリー・バルジャーの要求を呑んだことがあった。マイケル・デュカキスは、“腐った小物に対峙できなくて、どうしてロシア人と対峙できるんだ。”と記者に非難された。 ビリーの政治手法は避難されることはあったが、ホワイティーへのFBIの捜査が、ビリーにまで及ぶことはなかった。

ホワイティー逮捕とビリー転落

1995年、ホワイティーはビリーに電話をする。短い電話だったが、ビリーは逃亡中のホワイティーと話をする。ビリーはホワイティーがFBIに追跡調査されていることも知っていた。 2003年、ビリーはホワイティーとの会話を認め、議会でホワイティーについて証言した。その後、議長を辞める事となる。 1995年、ホワイティーは一旦逮捕されるが逃亡し、16年にも及ぶ逃亡生活が始まる。1999年に「FBI・10大最重要指名手配」に選定され、FBI史上最高の懸賞金がかけられる。 2011年6月、ホワイティーは81歳でサンタモニカで逮捕された。逮捕当時、ホワイティーは21歳年下の愛人と逃亡中であった。FBIが彼女のCMを流し情報提供を求めた結果、愛人を知る女性からの通報により逮捕されることとなった。 2013年。恐喝・マネーロンダリング・麻薬取引などの犯罪と19件の殺人起訴され、終身刑2回、懲役5年の判決を下され、現在刑務所で服役中である。

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映画「ブラックスキャンダル」

裏社会の頂点となる「ジェームス・ホワイティ・バルジャー」をジョニー・デップが演じ、「ウィリアム・ビリー・バルジャー」をベネディクト・カンバーバッチが演じる。また、バルジャー兄弟の幼馴染で、ホワイティーに協力を求めたコネリーFBI捜査官をジョエル・エドガートンが演じている。ジョニー・デップの「ジェームス・ホワイティ・バルジャー」に似せた風貌と悪のジョニー・ディップは見ものである。

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映画「ディパーテッド」

ディパーテッド
ディパーテッド

過去にホワイティーを演じた俳優がいる。映画「ディパーテッド」のジャック・ニコルソンである。映画「ディパーテッド」の舞台は「サウシー」であり、サウシーの犯罪組織のトップをジャック・ニコルソンが演じている。 ホワイティーはレッドソックスのファンであり、FBIの手配写真でレッドソックスの帽子を被っていることから、監督はジャック・ニコルソンに帽子を被るように指示したが、ヤンキーズのファンであったジャック・ニコルソンはそれを拒否したという。

出演 レオナルド・ディカプリオ マフィアに潜入した警察官 マット・デイモン 警察に侵入したマフィア ジャック・ニコルソン 悪の組織のトップ